Gemini画像で店の雰囲気が揃わない。先に渡す6つの条件
AIで画像を作ると、1枚ずつはきれいなのに、3枚並べると別のお店に見える。そんなことはありませんか。今日は、色を揃えるだけでは解決しない「お店らしさ」を、AIへ渡せる1枚の説明書にします。
見本は、今回の説明のために設定した架空の紅茶店です。実在のお店の制作実績ではありません。お店の名前は「午後の余白」。落ち着いて紅茶を選びたい人に、種類の違いをわかりやすく伝える店、という設定です。ここから、商品の紹介、初めての人への案内、淹れ方の説明を作ります。同じ店に見える3枚を目指します。
この話を取り上げるきっかけは、Googleが10月20日に発表した、Geminiの小規模事業者向けの機能です。ウェブサイトやブランドの資料、フォントや色を渡して、ブランドに沿った画像を作る方向が案内されています。世界で順次展開するという発表で、ここで見せる説明用の見本がGeminiの実出力だという意味ではありません。
機能が便利になるほど、渡す側が決めておくとよいことがあります。それが「この店は何を大事にしているか」です。緑色とベージュ、とだけ指定すると、落ち着いた高級店にも、自然派のお店にも、かわいい雑貨屋にもなり得ます。同じ色でも、余白、写真、文字の言い方で、違う印象になります。
最初の欄は、誰のどんな迷いを減らすかです。今回なら、紅茶に詳しくない人が「自分にはどれが合うかわからない」と迷うこと。だから、商品の難しい説明を大きく置くより、「朝にすっきり飲みたい方へ」と、選ぶ場面を先に置きます。これは、色を決めるより前の設計です。
2つ目は、使う言葉と使わない言葉です。「究極」「絶対」「これだけで健康」といった強い言葉で押す店にはしません。「香りを楽しむ」「ミルクにも合わせやすい」「まずはこちらから」。好みで選べる説明にします。AIへ画像だけを頼む場合でも、載せる言葉が決まっていると、文字の強さや配置の理由が揃います。
3つ目は、見せる素材です。実在する商品を売るなら、その商品の実物写真を基準にします。AIが描いた美しいカップを、そのまま販売している商品だと見せるのは違います。今回は架空の店なので、図版は説明用と明記しています。実際の仕事では、商品写真、店内、ロゴ、使ってよい素材を分けて渡します。
4つ目は、3枚で共通にするものと、変えるものです。共通にするのは、背景の明るさ、見出しの位置、文字の読みやすさ、落ち着いた言い方。変えるのは、紹介する商品、問い、1枚で伝える答えです。全部を同じ画像にして、文字だけ交換することを、統一感とは呼びません。
ここで、3枚の見本を言葉で追ってみます。1枚目は「朝にすっきり飲みたい方へ」。主役はカップと、その香りを説明する短い言葉。2枚目は「ミルクを入れるなら?」。比べる2つを同じ大きさで置き、選び方を示す。3枚目は「最初の1杯は、ここから」。淹れる順番を3段階で示す。色は揃っていても、それぞれの仕事は違います。
依頼文はこうです。「架空の紅茶店『午後の余白』の投稿図版を3枚設計してください。対象は紅茶に詳しくない人です。目的は、飲む場面から選べるようにすることです。色は深緑と生成り、文字は読みやすく、余白を残してください。3枚は商品紹介、比較、淹れ方に分けます。共通部分と、各画像で変える部分を先に表にしてください。効能や実績を追加しないでください。」
画像をいきなり作る前に、表にするのがポイントです。3枚とも商品紹介になっていたら、ここで直せます。文字が多すぎたら、まだ画像を生成する前に減らせます。後から細かい文字を何度も直すより、最初に画像の役割を分けておきます。
出来上がったら、単独の大きな画面だけで評価しません。スマホで小さく表示した状態で、何を選ぶための画像かがわかるかを見ます。店名を読めても、商品の選び方が読めなければ、目的を果たしていないかもしれません。逆に装飾が少なくても、迷っていたことに答えられていれば、役に立つ画像になります。
修正するときは、全部を作り直す前に、何がずれたかを1つ指定します。「もっとおしゃれに」ではなく、「落ち着いた色は残して、2枚目の比較する商品を同じ大きさにしてください」。あるいは「見出しの位置は揃えたまま、3枚目だけ番号を大きくしてください」。残す部分を伝えると、良かったところを壊しにくくなります。
美術館で絵を見るときも、色だけではなく、何に目が向くかを感じると思います。投稿画像も、どこに目を向けてもらい、何を理解してもらうかが先です。AIに「この雰囲気」と丸ごと頼む前に、その画像でお客さんができる判断を決めておく。すると、好みの言葉だけで修正を往復しなくて済みます。
配布用のブランド説明シートは、相手、迷い、言葉、素材、共通部分、変える部分の6欄です。見本を埋めたものと、空欄のものを用意しています。自分のお店で使うなら、まず写真1枚と、実際によく聞かれる質問を1つ用意してください。立派なブランドブックがなくても、そこから始められます。
画像づくりは、きれいなものを出す作業だけではありません。人が迷わず選べるように、見せる順番を決める仕事です。次の「よくある質問」の回では、その迷いを言葉で解消する方法を扱います。画像と文章を別々に作る前に、同じ1人の迷いから作ってみてください。
今日の「ブランド説明シート」は、記入例と自分で使えるワークをまとめています。概要欄の公式LINEで「ブランドの条件」と送って受け取ってください。見ながら、自分の仕事1つに当てはめてみてください。
今回のポイント
- 誰のどんな迷いを解消する店なのかを決める
- 商品写真・店内・ロゴと使える素材を分けて渡す
- 見た目を揃えながら3枚それぞれの役割を作る
ワークで試す
商品の前で相手が迷うことを1つ書く。
公式LINEに登録後、トークで「ブランドの条件」と送ってください。
https://line.me/R/ti/p/@953mvaom
動画で見る
https://www.youtube.com/watch?v=BW7OHCwelgE※動画は2026-11-04 19:00公開予定です。

